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張遼文遠<ちょうりょう・ぶんえん>




性は張、名は遼、字は文遠。武勇と智勇を兼ね備えた魏国きっての名将です。
人並みはずれた武勇を丁原(ていげん)に見込まれその配下となりました。
呂布(りょふ)丁原を殺し 董卓(とうたく)に仕えると自らも董卓に仕え、その董卓呂布に殺されると呂布に仕え、その呂布曹操(そうそう)に捕らえられました。呂布は最初は仲間でその後自分の君主になったわけですが、 曹操は会ったそのときから敵でした。敵に捕らえられた張遼は死ぬ覚悟を決めました。その横では呂布が 「曹操、俺を家来として使ってみる気はないか。まだまだ俺の利用価値はあると思う」などと命乞いをしていました。 張遼はそれを見て「呂布殿、見苦しいですぞ。覚悟を決められよ」と言いました。このとき劉備(りゅうび)曹操はまだ仲がよく、劉備はこの場にいました。劉備曹操に「曹操殿、あの者(張遼)はただ者ではありませぬ。殺さずに配下となされませ」と言いました。 曹操はその意見を受け入れ張遼を家来としました。こうして張遼曹操の家来となりました。

その後曹操は北方を制圧し、天下統一まであと一歩と迫ります。ですが 赤壁(せきへき)の戦いに敗れ都に退却します。このとき曹操合肥(がっぴ)の城 の守りを張遼に任せていきました。赤壁の戦いに勝利した呉軍はそのままの勢いで合肥の城を 攻めてきましたが、張遼は期待にこたえ呉軍を寄せ付けませんでした。ですがある日城内で火事が起こります。 城内の人々は「謀反だー」と叫んで混乱していました。そして家来の一人がやってきて「将軍、大変です。謀反が起こりました」と言いました。すると 張遼は「あわてるな。私は騒ぎの声を最初から聞いていたが、裏切り者、火事だと叫ぶ声は二色ぐらいでしかなかった。おそらく二、三人の者が城内を混乱させるために やっているのであろう。これに乗せられてはならん。みだりに騒ぐ者は斬り捨てよ」と冷静に言いました。しばらくすると城内に火をつけていた二人の男が捕まりました。 張遼は二人の首を刎ねさせました。そしてこんなことをするからには城外と示し合わせていると考えます。そこで部下に「すぐに西門に兵を集結させろ。 そして口々に謀反だと叫ばせながら城門を開け。これは城外と示し合わせての行動に違いない。敵が策が成功したと思って突入してきたら一斉に矢を放て」と言いました。 張遼の読みは当たっていて、城門が開かれると太史慈(たいしじ)率いる呉軍が突入してきました。ですがそこは弓をかまえた魏軍のど真ん中。 魏軍の一斉射撃を受け太史慈は討ち死にし、勢いに乗った魏軍は逃げる太史慈軍を追撃しながら一気に呉軍の陣まで攻め上がりました。 呉軍はなすすべもなく、合肥の城から退却していきました。こうして張遼合肥の城を守りきりました。

時は流れ劉備を平定したため、曹操への扉である漢中(かんちゅう 地方名)を攻め平定します。劉備はこのまま 曹操が平定したばかりのに攻めてきてはまずいと思い、荊州(けいしゅう 地方名)のうちの三つの都市を返す代わりに合肥の城を攻めてくれるよう頼みました。呉軍はこれを受けて十万の兵で 合肥の城に攻めてきました。張遼は数で勝っているため油断している呉軍の出鼻をくじくため、少数の精鋭を率いて出陣しました。まず部下が呉軍の先鋒と 戦闘を開始し適当なところで引き上げます。勢いに乗っている呉軍は追撃してきました。このため孫権(そんけん)のいる中軍は 孤立しました。孫権が孤立したところで張遼は一気に挟み撃ちにして襲い掛かりました。孫権軍はずたずたに分断されます。 ですがこのとき後陣が援軍にかけつけます。孫権自身はその助けを受けて逃げていきました。 ですが後に残った呉軍はほとんど全滅でした。この敗戦に懲りた孫権は一度引き上げます。ですが張遼が小勢であることに変わりはなく 呉軍はまた攻めてきます。ある日の戦で敵に囲まれた張遼はなんとか血路を開いて城に帰ろうとします。ですがそのとき逃げ遅れた兵が「将軍、我々を見捨てるのですか」 と言いました。これを聞いた張遼はすぐに引き返してこの兵たちを助けました。このときの張遼の鬼神のごとき強さを見た呉兵はもはや立ち向かう勇気はありませんでした。 その後曹操が援軍として到着し、両軍血みどろの戦を繰り返します。結局決着はつかず両軍とも引き返しました。

その後も張遼合肥の城に駐屯しににらみを利かせていました。ですがその晩年 曹操のあとを継いだ曹丕との戦に敗れ敗走していました。 張遼曹丕を助けるため奮闘している最中に呉軍の矢を受け、その傷がもとで亡くなりました。正史では晩年病にかかり、そこに 呉軍が襲来し、張遼は病気をおして出陣し呉軍を打ち破りますが、病が悪化しそのまま死んだとされています。


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